ではお先に、大きいほうから。
ウチの事務所のスタッフに、特に若い連中のなかに、帰り際に「お疲れさまでした」と言って去るやつがいる。
はじめて聞いたとき、単にそいつの勘違いか何かだと思って、おまえ、家に帰ったら「おかえりなさい」って言うんだろ、などと突っ込んでいたんだけど、本人は別にこれを変だと思っていないみたいで、きょとんとした顔をするのだ。それも、一人じゃない。先週からインターンシップに来た大学生も同じ挨拶をして帰った。
これって、普通なんだろうか?去る本人が「おつかれさまでした」って言うのか最近?
いや、言葉の用法が変わっていくのはそれはそれで別にいいんだけど。ただ、僕はあまりに長い間、先に帰る人に対して見送る側が言うとか、解散して全員でいっぺんに帰るときにお互い「おつかれさまでした」と声をかける、というような用法を習慣にしてきたために、こういう「決まり文句」を、シークエンシャルなパターンとして、体で覚えてしまっていて、「おつかれさまでした」と声をかけられると、思わず咄嗟に「お先に失礼しまーす」と返しちゃうのである。
なので、職場では時々、帰ろうとするヤツが僕に「お疲れさまでしたー」と言い、パソコンに向かってる僕が「お先に失礼しまーす」と答える。
今日、出先から職場へ戻る途上で、コンビニに立ち寄った。飲み物と雑誌か何かをレジへ持ってゆくと、レジ係は「新人アルバイト」という感じの真面目そうな女の子だった。合計金額が1,010円だった。僕は1万円札と10円玉を差し出した。その子はレジを打ち、「1万と10円お預かりしまーす。(おそらく無意識に)お先に大きいほうから、5千、6千7千8千9千、(ここで声にならない『あ』)・・・」
僕は僕で、「お先に大きいほうから」に縛られて、身体が「渡されない小銭」を待ってしまい、足が動かないままにレジ前に突っ立っていた。気まずい2秒くらいの間、お互いに目を見合わせつつ、あらためて「定型化されたやり取り」の拘束力を感じたのだった。。。


コメント
あ,わたしもバイト先から退出するとき「おつかれさまですー」と言ってました。「お先に失礼します」と併用してだいたいそのふたつをひとりで言って帰ってます....
言われてみれば,先に帰るひとが「おつかれさま」もおかしいですよね。全然気付かないで使ってたのでちょっとハッとしました。
Posted by ecua at 2005年9月 3日 08:49
ecuaさんほど手紙文やら挨拶がちゃんとした若い人も違和感を覚えずにそう使ってたってことは、これが普通になっていくのかもしれないな。
Posted by 石川初 at 2005年9月 3日 13:38
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